家財保険とは、火災保険の補償対象となる「建物」と「家財」のうち、「家財」にかける保険のことで、一般に賃貸住宅への入居時に不動産会社経由で加入する保険です。現在ではインターネット加入できる家財保険も増えており、ご自身で必要な補償内容を選び、保険料を安く抑える事もできます。
火災保険の補償対象の家財とは、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電やタンスなどの家具などを指し、盗難被害、火災などでこれら家財が受けた損害に保険金が支払われます。
家財保険という名前から家財のみが対象となると思われがちな保険ですが、実際は、「家財の損害への補償」「大家さんに対する賠償責任補償」「第三者への賠償責任補償」の3つの補償がパッケージになっています。
実は、大家さんに対しての賠償、第三者への賠償というのは、以下のように意外に身近に起こりうる事故です。
・タバコを消し忘れ、ボヤを起こし天井やカベなどが焦げてしまい、原状回復を求められた
・キッチンの水道を締め忘れ、床一面が水浸しとなりフローリングの原状回復を求められた
・洗濯機のホースが外れ、下階に水もれ事故を起こし、下階の住民のテレビや家具が破汚損してしまったため、弁償を求められた
・子どもがマンション内を走り回り、住民とぶつかってしまい、骨折させてしまったため、治療費などを求められた
これらの事故に共通するのが高額な賠償金を求められるケースもあるという事です。高額な賠償金を求められた場合、ご自身の貯金で対応するというのは、なかなか難しく、家財保険に加入する際に賠償責任保険も付帯させ、備えておくというのが現実的な対策と言えます。
入居者がしっかりした家財保険で備えていれば、大家さんも万が一の場合安心ですし、迷惑をかけた第三者にも滞りなく賠償することができます。自らの過失で周りにかけた迷惑を最小限におさえるためにも、賠償責任保険への加入は現代社会での日常生活をおくる上でのマナーとも言えます。
また、第三者への賠償責任補償については、住民とのトラブル以外にも、近年話題になっている自転車事故での高額賠償や、ペットによる噛み付き事故、子どもがお店の商品や第三者の持ち物を誤って壊してしまった場合なども対象となり、様々なリスクへの備えとなります。
どんなに注意深い人でも、過失で加害者になってしまう可能性はありますので、万が一の事も考え、自分にあった家財保険をしっかり選んで加入しましょう。